みつばちのダニ対策 blog

西洋みつばちを飼う方が悩まれるダニ対策情報をアップしてます

バイオ科学的方法と併用するギ酸処理

今回は前回のダニ対策の年間計画というブログの中で

ギ酸処理をする時に守ってほしいことなどは、”バイオ科学的方法と併用するギ酸処理”っていう資料を参考にしてよと書いてあった例の資料を翻訳しました。

表にきちんとまとまっているので、画像保存かスクリーンショットしてもらったらいいと思います。

 

バイオ科学的方法によるギ酸処理

アントン・インドルフとジャンダニエル・シャリエール

スイス養蜂研究所

Station de Recherche Laitieres, Liebefeld, CH3003 Berne

このメソッドによる実験の結果、定期のギ酸処理だけではヘギイタダニの数を十分に減らすことはできず、少しでも寄生し始めれば翌年ダニの数は増え、次回のダニ処理までに危険な状態でいつづけることがわかった。このため、2〜3回の雄蜂カットと同時に巣の一部を取り除く「人口分封」を行い、春季のダニの増加を抑える必要がある。限られた時間で作業が求められるので、このような対策は他の作業と組み合わせて行うことをおすすめする。

ギ酸処理では、少量のギ酸が量の調整がなされることなく6時間〜10時間かけて気化する。初めの方は巣箱内でのギ酸濃度がとても高くなり、6時間を超えると大半は気化してしまっている。処理時間及び容量は外気温や巣箱の構造によってかなりかわってくる。巣箱の上からギ酸処理をおこなう場合には、60%の濃度で、下から行う場合は85%の濃度が必要だ。ギ酸処理は、8月の一週間と採蜜後の9月下旬にわけておこない、1タームごとに2~3回の処理を行う。この条件で効果は95%までみられた。これはギ酸が巣房の中に寄生するダニをやっつけたことが功を奏したといえる。最後の処理から2週間たったときにダニの落下数をみれば成功したかどうか確認できる。このため、巣箱の底を覆う何かしらのスクリーンボトムが必要である。チェックは一週間に一回でよい。もし一日あたり1個以上ダニが落ちているようであれば、シュウ酸もしくは乳酸を使った追加処理を無卵状態の秋口に行う必要がある。このメソッドの6年間の経験では、10月に再寄生が見られなければ追加処理は必要ないといえる。

ギ酸を採蜜後の夏の終わりにのみ使うのであれば、はちみつへの残留するリスクはない。みつばちや女王蜂が死ぬことをさけるため、気温および使用容量を考慮する必要がある。8月の処理の数日前に給餌をしておくのも、この被害を防ぐのに役立つといえる。

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